サントアンレポ-ト 2025.10


夏のショーケースを彩った桃  文章:藤本美南


 淡いピンクから濃いピンクへと色付き、追熟した桃からは優しい甘い香りがします。皮を剥くだけで分かる柔らかい果肉、じゅわっと果汁が溢れます。

 サントアンの夏、暑さが厳しくなってきた頃、ショーケースには桃のケーキがたくさん並びました。桃のケーキをめがけて来てくださるお客様もいて、オープンするとあっという間に完売。桃の人気を目の当たりにしました。


 和歌山県かつらぎ町で果物農家を営むみのりハウスさん。150年続く専業農家で現在は8代目。桃をはじめ、柿、みかん、ぶどう、梨などの果物をご家族で作っておられます。和歌山県出身のサントアンメンバーからの紹介で知り、桃の収穫が最盛期を迎えた7月下旬に農園を見学させていただきました。


 木にはたくさんの桃が実っていました。ひとつひとつに袋が掛けられ、見極めて収穫。樹齢10〜20年の木もあり、大切に育てられているのが素人の目にもよく分かります。暑い時間に収穫すると痛みが早くなるため、涼しい早朝4時から収穫するそうです。直売所では、その日の朝に採れた新鮮な桃だけが販売され、たくさんの方が足を運んでいました。


 お話を聞き、少しでも安心安全なものを作りたいと化学肥料を減らし有機肥料を使用されていることや、忙しい時期は親族が総出で収穫や販売をしていること、直売所で販売を続ける理由にお客様との対話を大切にしていることを知りました。

 家族の温かさや果物への愛情深さ、お客様を大切に思う気持ちをとても感じます。愛情たっぷりな桃をサントアンで大切に使いたい。そう思いを伝え、おいしい桃をたくさん送っていただきサントアンの夏のショーケースを彩りました。


 訪問した日、お土産にたくさんの桃をいただきました。もらいすぎでは、、、と言ったのも束の間「売るほどあるので!!」と元気なお返事。ありがたくいただき、その日の夕食に訪れたメンバーで桃料理を作り食卓を囲みました。みのりハウスさんの桃を食べるとみんな自然と笑みがこぼれます。


 みのりハウスさん、貴重なお話と、たくさんのおいしい桃をありがとうございました。来年がとても待ち遠しいです。