自分と向き合うお菓子づくり 文章:山下滉生
自分にとってのお菓子づくりってなんだろうと問い続けた日々でした。
2025年6月18日(水)、第65回西日本洋菓子コンテストが大阪で開催されました。洋菓子業界の発展とパティシエの技術向上を目的としたこのコンテストでは、実技、チョコレート、アメ細工、マジパン細工など、11部門の作品が審査されます。
私は、ケーキの味を競う味覚部門(アントルメ)に出場し、優秀賞というたいへん嬉しい結果を残すことができました。日頃から応援し支えてくれた家族、サントアンスタッフ、大会を準備し運営してくださった関係者の方々のおかげです。本当にありがとうございます。
悔しさからの学び
昨年、初めて出場したコンテスト。結果は散々。味覚部門にもかかわらず、審査員に食べてすらもらえず、自分の考えの甘さや技術の無さにとても悔しい思いをしました。次こそは入賞する!そう心に決めてから、自分の中で何かが変わった気がします。
日々の仕事やコンテストの試作で、なぜこうするのか、なぜ、、なぜ、、。ひとつひとつの行動に自問自答するようになりました。そうすることでお菓子に対して意図が生まれ、自分の思いを乗せることができるようになったと感じます。今振り返ると悔しい思いをしたおかげだと、うまくいかなかったことに感謝しています。
やればできる
今回のコンテストを通して、プラス思考も自分の強みになったと感じます。試作を繰り返しているとうまくいかないことばかり。ダメな部分を冷静に受け止め、どうしたら自分の思い描くものになるだろう。と切り替えるよう心がけました。
また、帰り道で好きな音楽を聴き、自分ならできる!とひとりテンションを上げたりもしました。やればできる、やればできると自分に言い聞かせていたことも、今回の結果に繋がったと感じます。
ただひたすら結果を求めていた今回のコンテストですが、自分の内面とも向き合い成長することができ、とても充実したものになりました。審査員の方々から指摘やアドバイスをいただき、課題もたくさん見つかりました。それを活かせるように、今後もチャレンジし続けます!
私だからこそつくれるおいしいお菓子を目指して。



