コラム 2026.2


お菓子のバトン

 私は、入社3年目の販売員です。調理製菓専門学校を卒業後、製造志望でサントアンに入りました。入社してすぐはお菓子を作らず、販売研修から始まりました。

 その頃は、毎日不安と緊張でいっぱいで、胸をドキドキさせながら、お客様をお迎えしていました。販売研修をしていくなかで、私が嬉しい、楽しい、と感じるそんな瞬間がありました。

 それは、お客様に「すごく美味しかった」「あんな美味しいケーキ今まで食べたことがない」そんな素敵な言葉をかけていただいたときです。

そしてまた、お客様のその想いをパティシエに伝える、それが販売研修中の私の役目だなと思いました。 


 販売研修を終えて、いよいよ製造部門の研修へ。

しかし、徐々に体調を崩してしまい、お休みをいただくことに。

 今後どうしようか、自分の未来に不安を感じながら過ごす日々でした。そんな私に毎日連絡をくれたり、心配して気にかけてくだるサントアンのみなさんがいました。

もう1度、"サントアン"で、販売がしたい。少しずつ決まっていった自分の本当にしたい事。接客がしたい。人と話すのが好き。

 勇気を出して、サントアンのみなさんに伝えると温かい空気で迎えてくれました。

「おかえり」。その言葉が当時の私には1番救われた一言でした。


 今、販売員として改めて働き始めてちょうど3年。

近くでパティシエのみなさんの姿を見ていたからこその思いがあります。

材料になる牛乳や卵、フルーツなどを時間をかけて育てる農家さんがいて、裏では焼き菓子を包装し、ギフト用にラッピングしてくれる人がいて。いろんな人の手に触れて、たくさんの人の想いがバトンとなって繋がれ、やっと焼き菓子やケーキがお店に並びます。

 その想い、繋がりを大切にし、最後の最後にお客様へバトンを渡すのが私の役目。同じ苺のショートケーキでも、お店によって味が違うのは、配合以外にもその人の感情が入っているからだと思います。嫌な感情で作るケーキはきっと美味しいと思ってもらえないですし、もちろん私たち販売員の接客でも左右されると思います。


 サントアンのお菓子が美味しいのは、関わってる人達の想いがたくさん詰まっているから。暖かくて優しくて、常に向上心がある人達だから。私は、自信を持ってお客様にこのお菓子をお届けしたい、そう思います。

 自分へのご褒美、プレゼント用、もちろん記念日や誕生日。そんな特別な時間をサントアンと一緒に過ごしてくださり、ありがとうございます。

 今日も私は、暖かく、やさしい気持ちで、店頭でお客様をお迎えします。