『さんぽ路』
三田の地域にちなんだギフト焼き菓子。
そのお菓子の名づけの意味合いを一年にわたり紹介してきました。今回はそれらのお菓子を詰め合わせた「さんぽ路」です。
そのアソートメントされた箱を開ける瞬間の楽しみ。三田発のお菓子から、我が街・三田を親しみのある土地だと感じて欲しい。そのような想いで三田の「さんぽ路」と名付けました。
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大阪からのんびりとした汽車に揺られて、宝塚を離れて武庫川の渓流を跨ぎトンネルを幾つもくぐる。着いたのは北摂の最北部、電化・複線化になる前の旧駅舎の三田駅でした。
創業の前から聞きなれた名であった三田ですが、ここに腰を据えて居も仕事もこの地で始まるのだと覚悟をした時でした。
当時の三田は兵庫県での市で一番人口が少ない自治体であり、中心部からはずれた北部や東部などの周辺部の自然あふれる様が魅力でした。
お菓子から地域の歴史・伝統を感じ懐ける店づくりがしたいと願った「さんぽ路」。当初から、そして今もなお「遊風菓」シリーズと並んで、人気の詰め合わせギフトです。
私の場合は毎日歩いて移動することが多いこの地。時には日に20kmと三田市内を隈なく歩き続けてきた日常の三田。この地に限らず自然の風景に歴史・風土の深みを増すとき、より親しみのある土地へと心は変化するのです。
最後は歩き旅が趣味のような私の、詩のようなものでシリーズを終わります。長い散歩?日本列島縦断歩き旅に感じたもの。終わりのないさんぽ路
「心の旅じたく」
寒からず暑からずで、眺望のきく道中が約束されるいいお天気。一日の終わりに具合良く汗を流せるシャワーでもあり。邪魔されず静かに眠れる寝処あり。その三拍子が揃えば全くもっていうことなしの幸せ歩き旅。
夕飯に缶詰一個で、今宵の野宿は極楽。でもそんな取るに足らない普通に、めったやたらに出会わないのが「しんどい趣味」の所以。
何時終わるとも知れぬ単調な道
地図を見ることに飽きて 休むことも大儀に
自分に問いかけ ひたすら歩く雨の道
変化に富む岬に心躍らせ
静寂な海辺で 達磨太陽の日の入りに出遭う
日没が静かに幕を引く 至福の時
独りだから語る相手なく、共感できる相手もない。
たなびく竈の煙に昔を懐かしみ、夕暮れの団欒の際を寂しく過ぎる。
孤独に耐えて、それでも旅は続く。でも、このまま終わらないで欲しい。永遠の旅でありたい。ずっとずっと、旅心に浸っていたい不思議の気分。
独りであるがゆえに人が恋し、出逢う人情に、その人の何気ない言葉に機微に、感謝と感動を自然に覚える。旅の人であるからこそ響く。
自分だけが知る、歩く旅の醍醐味。
何故かしら 感性が研ぎ澄まされてゆく
その感性の高まりを感じるとき
それは自分だけが知る
優しい人に 還るとき